外壁塗装の基本ステップ「下塗りとは?」|プライマーやシーリング材の必要性
2024.02.12 (Mon) 更新
厚木市で地域密着、丁寧施工がモットーの
外壁塗装には「下塗り」がとても重要です。
どれだけ優秀な材料を揃えたとしても、下塗りがお粗末では期待する仕上がりになりません。
もしあなたがこれから外壁塗装をしようと考えているのであれば、下塗りの重要性を理解していることで、期待している仕上がりに近づけるでしょう。
今回のお役立ちコラムでは塗装工事で重要な「下塗り」についてお話ししていきたいと思います。
下塗りの必要性
下塗りとは、塗装を美しくするために必要な最初の塗り段階です。しかし、実は塗装の始まりは下塗りではありません。実際の塗装の始まりは「清掃」や「下地処理」から始まります。
つまり、塗る前から塗装は始まっているということです。そして、下塗り前の準備が適切に完了していなければ、下塗りの時点で台無しになるということです。
フィラーとは?
下塗りで使われるものですが、フィラーはモルタルの外壁材に使用される塗料です。しかも、塗り込みに必要なのは砂骨ローラーと呼ばれる専用の道具が必要です。モルタルは凹凸や段差が大きいので、平滑にするには専用の塗料がいります。
フィラーには水性塗料しか存在しないので、下地の劣化が激しいケースではシーラーを外壁材に吸い込ませた上でフィラーを塗る場合もあります。
フィラーの特徴は「パテとシーラーの効果」を持っているということです。
シーラーとは?
シーラーの必要性は、これから塗り上げていく塗料を乗りやすくするためです。外壁材と塗料の間にシーラーを挟むことで、塗料がガッチリと張り付くイメージを持っていただければと思います。
つまり、外壁材と塗料の間にある両面テープです。このシーラーがなければ、下手をすると塗装後すぐに剥がれてしまう部分も出てくるでしょう。
シーラーには水性と油性があり、それぞれに下表のような特徴があります。
種類 |
特徴 |
水性タイプ |
・浸透性が低いので、あまり吸い込まない ・劣化が少ないときに使う ・乾燥時間が3~4時間と長い ※下地の状態や気候によります ・臭いが少ない |
油性タイプ |
・浸透性が高いので、よく吸い込む ・劣化が激しいときに使う ・乾燥時間が30~60分と短い ※下地の状態や気候によります ・臭いが強い |
水性タイプは浸透しやすいので、外壁材の状況によって油性タイプとの使い分けが必要です。
プライマーとは?
プライマーは、外壁材と塗料の密着性を高めるための下塗り塗料です。つまり、シーラーと基本的な性能が同じタイプの塗料になります。プライマーは「primary」からその名称がついており、はじめに塗る塗料だからこそこの名称をつけられています。
下塗りが足りていないとどうなる?
しっかりと下塗りを行えば、中塗りや上塗りがしっかりと効果を発揮するでしょう。しかし、下塗りが足りていなかった場合は、仕上がりが残念な状態になることでしょう。
下塗りを施す際、専用の道具を使用することは忘れないでください。
下塗りが外壁塗装の仕上がりを左右する?
結論から言えば、下塗りの仕上がり次第で上塗りの仕上がりは圧倒的に差が出ます。下塗りをしっかりと施せば、耐久性にも影響が出るのです。
例えば、下塗りを適当に済ませてしまった場合、上塗りの発色は明らかに落ちます。これは、中塗りをどれだけ綿密に行ったとしても影響が出るものです。
現場に合わせて下塗り塗料を変える必要性
どれだけ下塗りの重要性の理論を知っていたとしても、実際に現場の外壁状態を確認した上で、最適な方法を選べなければ意味がありません。シーラーを塗って中塗り・上塗りを塗れば良いというだけではないのです。
実際には、外壁のダメージの度合いや材質、色味に合わせて使うものを選ばなければなりません。ダメージが酷いようであれば、シーラーの種類を変化させ、必要であれば下地処理まで済ませた状態で作業を進めなければならないでしょう。
下塗り前のチェックポイント
下塗りを開始する前に「確実に下塗りができる状態」にしなければなりません。つまり、現状をより良い状態に回復しなければならないということです。その下準備を適切に施した上で、下塗りを進めましょう。
事前にしっかり高圧洗浄
汚れは下塗りを邪魔します。そして、砂や埃だけが汚れではないということを理解しておきましょう。例えば、塗料が劣化したことで発生するチョーキング。この粉があれば、塗料の食いつきは圧倒的に悪くなります。
高圧洗浄は重要ですが、まずは「高圧洗浄をするための準備も必要」ということを忘れないようにしましょう。外壁の種類によっては、高圧洗浄によって汚れが奥に入り込んでしまい、そのせいで塗料の食いつきが悪くなる場合もあるのです。
しっかりと表面処理をした上で、高圧洗浄を施しましょう。
適切に下地処理
外壁に発生しているひび割れや陥没、亀裂は塗装だけでは埋められません。つまり、事前に外壁面のトラブルには対処しておかなければならないということです。
とくに、陥没のように明らかなダメージはパテ埋めやパネルの交換が必要になるでしょう。単純に再塗装をするだけで対処できるケースばかりではないので、現場の状況によって適切な下地処理を行いましょう。
金属部分のケレンは丁寧に
塗装をする際、金属部分にも下処理が必要です。そして、金属部分に施すケレン作業は、完全を目指さなければなりません。ほんの少しでも錆が残っていれば、仕上がりは滑らかにならないでしょう。
さらに、ケレンは1度かければ良いわけではありません。状況によっては2度3度と繰り返さなければなりません。しかも、錆が酷いなら先に錆止め処理を施す必要もあるでしょう。
ケレン作業のポイントは、全ての作業を完璧に丁寧に進めることです。塗装で錆を止めることはできますが、肝心なのは美しい仕上がりです。そのため、施工業者を見極めるポイントも覚えておいてください。
それは、道具の綺麗さをチェックすることです。作業車両、仕事道具、作業着など、見た目でわかる範囲で大丈夫です。とくに、仕事道具の綺麗さは重要です。シーリングガンや塗装道具が汚れているような場合、丁寧な作業はあまり見込めないでしょう。
しかし、作業依頼後にしかわからない情報です。そのため、もし不安になる情報がわかった時点で対象方法も考えておきましょう。
まずは、ケレン作業が必要な場所を丁寧にしてほしいということを明確に伝えましょう。そして、必要以上に口を出すのはやめてください。ただし、1日で終わる作業ではないため、毎日作業後に仕上がり状況を確認することはできます。
その仕上がりに納得ができないなら、それを伝えましょう。
確実にシーリングで防水対策
外壁塗装の前には、確実にシーリング材を打っておかなければなりません。このシーリング材をおろそかにしてしまうと、せっかくの塗装がほぼ意味をなさない結果になってしまうのです。
シーリング材の必要性は、防水効果の最大化です。とくに、サイディングではシーリング材の状態が雨漏りに発展することさえあります。クッション材としての役割もあるため、外壁塗装とシーリングの打ち替えはセットと考えてもおかしくありません。
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外壁塗装において、下塗りはどの作業よりも重点的に行わなければならないプロセスです。下塗りが適当なら、仕上がりは決して規定にはなりません。外壁材と塗料が完全に密着するには、外壁を下塗りで「塗られるための準備」をする必要があると覚えておきましょう。
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