違いが一目でわかる!FRP vs ウレタン防水 徹底比較&最新相場
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代表取締役の中山です!
バルコニーや屋上の防水改修工事を検討する際「FRP防水」と「ウレタン防水」のどちらが良いのか判断に迷うという声は非常に多く聞かれます。どちらも高い防水性能を備えており、住宅から商業施設まで幅広く採用されている定番工法です。しかし、その構造や特性、施工方法、下地との相性には明確な違いがあり、用途や環境によって適切な選択肢は異なります。
見た目の仕上がりだけで選んでしまうと、数年後にひび割れや浮きが発生し、再施工にコストがかかることも。だからこそ、耐久性・施工性・費用・メンテナンス性といった複数の観点から比較し、自宅や施設に合った防水工法を選ぶことが重要です。
今回のお役立ちコラムでは「FRP防水とウレタン防水の違いと最新相場・適正な選び方」について解説します。
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まずは、それぞれの防水工法の基本構造と特徴を正しく理解するところから始めましょう。FRPとウレタンは、どちらも「塗膜防水」と呼ばれる工法に分類されますが、その性能や向き不向きには大きな違いがあります。
FRP防水とは?構造・特長・向いている場所
FRP防水とは、繊維強化プラスチック(Fiber Reinforced Plastic)を使った防水工法で、ガラスマットと樹脂を重ねて硬化させ、強固な防水層を形成するのが特徴です。ボートや車の外装にも使われるほど耐久性が高く、非常に硬くて軽量な防水層が得られます。
主に木造住宅のバルコニーやベランダで多く採用されており、特に防水面に複雑な勾配がなく、形状が単純な箇所に最適です。また、塗膜の厚みが均一で、仕上がりが美しく、速硬化性があるため1〜2日で施工が完了するのも魅力の一つです。
一方で、硬化後は伸縮性がほとんどないため、構造的な動きがある下地(モルタルや鉄板)には不向きです。コンクリート系の屋上などには対応できないケースもあります。また、紫外線劣化を防ぐためにはトップコートの定期的な再塗装が必要です。
ウレタン防水とは?柔軟性・施工性・応用力
ウレタン防水は、液状のウレタン樹脂を現場で塗布し、化学反応によって弾力のある防水膜を形成する工法です。最大の特徴はその「柔軟性と密着力」。コンクリート・モルタル・鉄板・木材など、さまざまな下地に対応できる万能性を持っています。
さらに、ローラーや刷毛で手塗り施工ができるため、複雑な形状・配管まわり・狭小スペースでも施工可能。その応用力の高さから、住宅のバルコニーはもちろん、商業ビルの屋上、屋内の防水補修まで幅広く使われています。
ただし、液体を塗り重ねる工程のため、1層ごとに乾燥時間が必要で工期は3〜5日程度と長めになります。また、雨が降ると施工工程が中断されるリスクがあり、天候に左右されやすいのもデメリットです。
とはいえ、複雑な部位への適応性・歩行頻度への対応・補修のしやすさなど、トータルでの使い勝手は非常に高く、汎用性の高さではFRPを上回ります。
それぞれの「耐用年数・工期・下地適合性」を比較する
比較項目 |
FRP防水 |
ウレタン防水 |
耐用年数 |
約10〜12年(適切な保守で延命可) |
約10〜12年(グレードで差あり) |
工期 |
1〜2日(硬化が早く乾きやすい) |
3〜5日(工程ごとに乾燥が必要) |
下地適合性 |
木造・平滑な下地向き |
あらゆる下地に対応(モルタル・鉄板等) |
柔軟性 |
低い(硬く割れやすい) |
高い(ひび割れに追従) |
再施工性 |
全面撤去が基本 |
上塗り・部分補修がしやすい |
このように、FRP防水は「強度・速乾・美観重視」の場面で、ウレタン防水は「柔軟性・対応力・メンテ性重視」の場面で選ばれる傾向があります。下地の材質や施工条件によっては、どちらかが不適になることもあるため、専門業者による現地調査を受けたうえで判断するのが確実です。
費用と施工事例で見るリアルな違い
防水工法を選ぶうえで、施工内容の違いだけでなく「実際いくらかかるのか」「どんな仕上がりになるのか」も重要な判断材料です。特に、バルコニーや屋上のリフォームでは予算と工期が限られていることも多く、コスト感の把握は欠かせません。
また、見た目の仕上がりや施工前後の写真などを事例として確認することで、使用後のイメージがつかみやすくなります。FRP防水とウレタン防水それぞれの費用相場、仕上がりの違い、実際に選ばれたケースを紹介しましょう。
FRP防水・ウレタン防水の施工単価と最新相場
防水工事の費用は、防水面積や下地処理の有無、使用する材料のグレード、立地条件によって大きく変動します。以下は、一般的な戸建て住宅のバルコニー(10㎡前後)を想定した相場です。
- FRP防水:7,000〜9,000円/㎡(トップコート込み)
- ウレタン防水(通気緩衝工法):5,500〜8,000円/㎡
- ウレタン防水(密着工法):4,000〜6,000円/㎡
FRPは材料費・施工手間がかかるため単価はやや高めですが、硬化が早く工期が短いため人件費の抑制が可能です。一方ウレタンは、施工工程が多く日数がかかるものの、平米単価は比較的安価です。さらに下地処理の範囲によっては、費用が数万円単位で加算されることもあります。
見積もりを取る際は「下地処理」「プライマー塗布」「防水層の層数」「トップコートの有無」が明記されているか確認し、不明瞭な防水一式表記には注意しましょう。
施工画像で見る仕上がりの違いと質感の特徴
防水工法の違いは、仕上がりの質感や表面の印象にも現れます。FRP防水は非常に平滑で硬く、光沢感のある美しい仕上がりになるのが特徴です。表面はツルっとしており、歩行時に硬さを感じるほどの剛性があります。
一方でウレタン防水はややマットな質感で、柔らかな印象を持ちます。塗り重ねによる膜厚感があり、多少の凹凸も吸収されるため、下地が複雑な場合にも違和感なく仕上がるのが魅力です。
写真で比較すると
- FRP施工例:グレー系の光沢仕上げ/表面に繊維模様が見えることもあり
- ウレタン施工例:ややつや消し/重厚感のある仕上がり
といった印象です。
見た目にこだわりたい場合や、美観を重視したバルコニー演出をしたい方にはFRPの均一な質感が好まれる傾向があります。逆に、目立たない屋上や通路などではウレタンの方が適しているとされます。
事例比較|FRP・ウレタンを選んだ理由と結果
事例①:新築から10年の木造住宅バルコニー → FRP防水(再施工)
表面の色あせとトップコートの剥がれが見られたため、既存のFRP層を研磨し、再度FRP防水を施行。1日で完了し、当初のツヤと防水性が復活。住人は「短期間で済んだのでストレスが少なかった」と評価。
事例②:築15年のRC造屋上 → ウレタン防水(通気緩衝工法)
下地に水分が残る状態で、膨れや浮きが出るリスクがあったため、通気緩衝マットを敷いてウレタン防水を施工。排気口を設けて湿気対策も万全に。費用はややかかったが「柔軟性があり、今後も安心できる」と好評。
事例③:店舗併用住宅の裏側通路 → ウレタン防水(密着工法)
歩行頻度が少なく、予算も限られていたため密着工法を選択。施工に5日かかったが、マットな仕上がりで店舗の印象を壊さず、適切な選択といえる。
このように、使用環境・予算・下地状態によって選ぶべき工法が変わることがわかります。とくに「なぜその工法を選んだのか?」という視点で事例を比較すると、適正判断のヒントが得られるでしょう。
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施工後のメンテナンス方法と注意点
FRP防水もウレタン防水も、一度施工すれば「もう安心」というわけではありません。どちらの工法でも、経年によってトップコートの劣化・小さなクラック・排水不良などが発生し、それを放置すると防水層そのものの劣化につながる恐れがあります。
そこで重要になるのが定期的な点検と簡易なメンテナンスです。施工直後は完璧に見えても、紫外線や雨風による影響は避けられず、正しく維持管理を行うことで、防水層の寿命を数年単位で延ばすことが可能になります。
FRP・ウレタンに共通する基本的なメンテナンス方法と、劣化のサイン、再施工の目安までを見ていきましょう。
トップコートの塗り替え周期と劣化サイン
FRP防水・ウレタン防水いずれの工法でも、施工の最後にトップコート(仕上げ保護塗膜)を施します。これは防水層そのものを紫外線や摩耗から守る重要な層であり、このトップコートの劣化が防水層劣化の第一歩となります。
トップコートは一般的に5年周期での塗り替えが推奨されており、劣化が始まると以下のようなサインが現れます。
- 表面の色あせ・光沢の消失
- 軽いチョーキング(粉ふき現象)
- 表面に細かなひび割れ
- 水が弾かなくなり、浸透しやすくなる
これらの兆候を見逃さず、早めに塗り直しを行うことで、防水層自体は健全なまま長期間使用することが可能になります。トップコートの再塗装は1㎡あたり1,000〜2,000円程度と比較的安価で済むため、長期的に見れば非常に効果的な予防保全といえます。
水たまり・クラック対策と補修方法
防水層の不具合でよく見られるのが「水たまりができる」「表面に細かいクラックが出る」といった現象です。特にバルコニーや屋上では、排水口の詰まりや勾配不足によって水が滞留し、防水層の劣化を加速させる原因になります。
日常的な対策としては、排水口まわりのゴミや落ち葉を定期的に除去すること、植物の根が張らないようプランターを直置きしないことが基本です。また、犬走りやエアコン室外機の脚部にゴムマットなどを噛ませて、局所的な荷重集中を避ける工夫も有効です。
軽度のひび割れであれば、専用の補修材(1成分型ウレタンや補修用トップ)を使ってDIYで対応できるケースもあります。ただし、広範囲にわたる浮きや、下地まで影響しているような劣化症状が出ている場合は、必ず専門業者に診断を依頼しましょう。
補修のタイミングを逃すと、防水層全体をやり直す必要が出てきて費用が一気に高騰します。だからこそ、小さな違和感を見逃さず、早期対応する意識が大切です。
再施工の目安と次回防水工事に向けた備え
防水層そのものの再施工が必要になるのは、通常10〜12年程度の使用期間を過ぎた頃です。ただし、以下のような症状が現れている場合は、それ以前でも再施工を検討すべきタイミングです。
- 防水層が膨れている(浮いている)
- 複数箇所にクラックが見られる
- 下地から水分がしみ出している(カビ臭がする)
- トップコートの再塗装では効果がない状態
再施工にかかる費用は、下地の状態にもよりますがFRPで10〜12万円/10㎡前後、ウレタンで8〜10万円程度が目安です。また、再施工時には下地の防水勾配や通気性も再確認することが重要で、これにより次の防水工事までの寿命が大きく変わります。
次回に向けては、施工記録(工法・材料・施工年月)の保存が非常に有効です。施工業者から保証書を受け取っている場合は、それも含めて保管し、点検時に業者へ提出することで適切な診断が受けられます。
また、メンテナンス契約や定期点検の提案がある業者との長期的な付き合いを検討することも、住宅全体の寿命を延ばす戦略の一つになります。
【中山建装】問い合わせフォームで3分完結!FRPかウレタンか──最適防水を選び資産価値を守るチャンスです
FRP防水は「硬くて速乾・美観重視」、ウレタン防水は「柔軟で応用力・補修しやすさ重視」。違いを知らずに選ぶと、10年後にひび割れや浮きが再発し、再施工費が倍増する恐れがあります。
中山建装では無料診断を行い、
- 下地材質・勾配・使用環境を数値化
- FRP/ウレタンそれぞれの総額・工期・耐用年数を比較表で提示
- トップコート再塗装・定期点検を含む長期保証プランを設計
までワンストップでご提案。見積書は「下地処理・層数・トップコート」まで詳細記載し、施工後も10年間のアフター点検をお約束します。
ご相談は24時間受付の問い合わせフォームより。メール・電話でのご質問には防水専任スタッフが即日回答し、週末はショールームで実物サンプルや施工事例を手に取りながらプランを練ることも可能です。防水改修は早めの判断がコストと安心を左右します。住まいの寿命を延ばす第一歩は、中山建装への無料診断依頼から始めましょう。
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