外壁塗装の「上塗り」とは?|中塗りとの違いとトップコートの必要性
2024.02.14 (Wed) 更新
厚木市で地域密着、丁寧施工がモットーの
外壁塗装を美しい仕上がりにするには、適切な「上塗り」を施す必要があります。下塗りの後に行う工程ですが、美しさを発揮させるにはどのようなことが重要なのでしょうか。また、中塗りやトップコートという言葉との意味合いの違いは、どんなところにあるのでしょうか。
今回は、外壁塗装に美しさを持たせる「上塗り」についてご紹介したいと思います。
外壁塗装について
外壁塗装は、経年劣化した外壁の色を塗り直すことで、防水性能や耐候性を取り戻すためのリフォーム工事です。見た目を変化させることだけを目的とした工事ではないということを覚えておきましょう。
外壁工事の工程には「下塗り・中塗り・上塗り」と段階があり、それぞれにしっかりと意味があります。
下塗り
下塗りを施す理由は「外壁と塗料の密着性をアップする」という、外壁塗装の土台部分の補修目的です。高圧洗浄などでただ表面をきれいにするだけではなく、きれいになった外壁材に、塗料が確実に密着するように下処理を行う必要があるのです。
ここで使用するのは「シーラー・プライマー・フィラー・サフェーサー」などと呼ばれる、下塗り専用の塗料になります。シーラーとプライマーは、基本的に同じものと考えて問題ありません。
フィラーは、シーラーとパテが混ざったような塗料で、モルタル壁のように凹凸が目立つ外壁材に用いられます。サフェーサーもフィラー同様の特性を持っていますが、凹凸が少ない滑らかな外壁材に用いられ、塗装後に水研ぎをして完全にフラットにして次の塗りに移ることが多いです。
中塗り
中塗りからは、打ち合わせで選んだ色の塗料を塗り始めます。塗装は塗り重ねるほどに層が厚くなり、その厚みによって強度が変わります。一般的には2度塗りが基本ですが、施工業者によっては3度塗りまで対応することもあるでしょう。
この中塗りは、次の工程である上塗りの発色を鮮やかにするという意味を持っています。そのため、下塗りで隙間なくシーラーを染み込ませておくことが重要になってきます。もしシーラーが不足していると、その部分から塗装剥げを起こす可能性もあるのです。
塗装は、分厚くなるほどに寿命が伸びるというわけではなく、外壁材そのものへのダメージを塗装面が代わりに受けてくれるため、外壁材そのものへのダメージが抑えられるという意味があります。
例えば、毎日雨続きの日が続けば、金属製の外壁は錆が発生しやすくなります。ここに塗装面があることで、地金へダメージが伝わらず、錆の発生を防げるのです。他にも、砂埃が直接外壁材を傷めないことで、外壁材の耐用年数を本来の状態で維持できるという意味合いがあります。
上塗り
中塗りでしっかりと色を乗せた後に施すのが、発色を良くするための「上塗り」です。上塗りの発色の良さを発揮するには、中塗りをどれだけ丁寧に塗り上げたかが重要で、中塗りの仕上がりは徹底した下塗りの仕上がりにかかっています。
つまり、どの工程も手を抜けないということです。下塗りがダメなら中塗りはダメ。そして、上塗りも当然ダメな状態で仕上がってしまうのです。
全ての工程を徹底的に丁寧な仕上がりを心がけることで、最終的な仕上がりとして結果が出るため、手早いだけの作業ではなく丁寧な作業を行うことが重要だと覚えておきましょう。
上塗りと中塗りの違い
上塗りと中塗りは、基本的に同じ塗料を使用します。自動車の塗装のように、最終的にクリアーを吹きつけて光沢感を出すような作業ではなく同じ色を塗り重ねることで発色を良くさせるのです。
施工業者によっても違いますが、中塗りと上塗りでは「薄め方が違う」という業者が多いです。よくある事例を用いて説明しましょう。
中塗りは、シーラーで塗料が食いつきやすくなっている外壁に色を乗せる工程で、満遍なくきれいにムラなく塗り広げることを重点に作業を進めます。そのため、確実に塗料を塗る必要があり、多少水っぽさがある方が作業がしやすいです。つまり、少し多めに薄めた状態の塗料を使用するということです。
この方が乾燥も早く、もしシーラーが不足していて剥離してしまうような場合も発見しやすいのです。
上塗りは反対で、塗料が持つ光沢感を発揮させるのに「塗料の中に光が入り込むのを防ぐ」ほどのもったり感が重要です。水っぽい塗料というのは、塗料に含まれている染料の隙間が増えている状態になるので、光が通過しやすくなっています。
もったりとした塗料、つまり「ほぼ薄めていない塗料」は、染料同士の隙間が狭く、光の通過を許さない状態です。染料にブロックされて通過できなかった光は、反射として光沢感に変わるのです。
この光沢感を持たせるためには、中塗りでしっかりと塗装の「底」を作らなければなりません。完全に塗料の色味を発揮させるために、光を通過させないという条件が必要なのです。そのため、施工業者によっては、中塗りこそ濃い塗料を塗り、上塗りであえて光を通過させて反射を強めるという考えで施工することもあります。
この辺りは施工業者の理解の方法によって変わりますが、一般的には上塗りで光らせる」が基本です。
トップコートとは?
トップコートとは、施工業者によって呼び方が違うだけで「上塗り」のことです。トップコート専用の何かがあるというわけではありません。正しくは、トップコートで使う塗料を中塗りでも使うと行った方が良いかもしれません。
耐久性を考慮して選ぶ
外壁塗装では、塗料の耐用年数によってメンテナンスコストに影響を及ぼします。以下に挙げる塗料の耐用年数を理解した上で、メンテナンス依頼を出しましょう。
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耐用年数が延びるほど塗料の価格は上がります。また、塗料だけの耐用年数を延ばしても意味はありません。同時に施工するであろうシーリング材の耐用年数も合わせておかなければ、無駄にコストばかりかかってしまうという状況になります。
遮熱性・断熱性も重要
表面の見栄えだけが外壁塗装の役割ではありません。施工したことで、塗料の持つ効果を発揮してもらうのも重要なポイントになります。その効果の代表例が「遮熱性・断熱性」です。
遮熱性は「外からの熱を遮る」効果です。つまり、夏場の外気温を室内に持ち込まないために効果を発揮するというものになります。
一方、断熱性は「中から熱を逃さない」という効果です。冬場、暖かくなった室内の熱を外の冷たい方に伝えないという効果を持ちます。
防水性も必要
外壁塗装を施す最大の理由が「雨漏り防止」と考えることが多く、外壁塗装に使用する塗料は基本的に防水効果の高いものを使用します。この防水性を発揮させるには、塗膜形成と撥水性だけではなく、多少のクラックにも負けない柔軟性も必要といえるでしょう。
施工後、何らかの原因で外壁にクラックが入ったとしても、即塗膜が破断するのではなく、多少の隙間であれば塗装が伸びて穴を表面化させないことで雨漏りを防ぐ効果があるものが望ましいです。
耐用年数に囚われるな
先にも挙げましたが、耐用年数だけに囚われると無駄なコストアップになってしまうことがあります。基本的に、外壁塗装が必要になっている状態であれば、継ぎ目に充填されているシーリング材も耐用年数ギリギリの状態です。同時に打ち替えが必要になるでしょう。
この時、次のメンテナンスまでの期間をどれだけ空けるかを考えた上で、耐用年数を決めるのがおすすめです。
もし売却を考えているのであれば、一番低コストなものを選べば良いでしょう。今後も長く住み続ける予定であれば、できるだけ長い耐用年数のものを選ぶべきです。まだ見通しが立っていないなら、ほどほどのものを選ぶのも良いでしょう。
外壁塗装を検討中なら中山建装へご相談ください。
外壁塗装の上塗りは、塗装の発色を良くするために重要な工程です。美しい外観は、確かな技術による施工によって生まれます。また、塗料の持つ効果を十分に発揮させるためにも、ムラのない塗り上げが必要になるでしょう。
もしあなたが、外壁塗装工事を予定しているのであれば、今後の見通しに合わせて塗料や材料の耐用年数を選び、無駄のない施工ができることを心がけてみてください。
中山建装では塗料や工法、外壁塗装、屋根塗装工事のご相談を受け付けております。塗料に関する質問やご相談、外壁の劣化診断など、外壁に関することであれば、遠慮なくご相談ください。
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